ソリューション・フォーカスト・アプローチ
- 小林 紋子
- 2023年6月16日
- 読了時間: 5分
更新日:2023年6月19日
問題を解決したいとき、目標を達成したいとき、まず初めに試していただきたい方法があります。
『ソリューション・フォーカスト・アプローチ』
「どうしてこうなったのか」原因を追求して、今ある問題を取り除こうとするよりも、「どうしたら上手くいくのか」明るい未来に焦点を当てた解決志向型のアプローチ方法です。
難しいことは一切なし!!
新しく何かに挑戦するということもありません。
あなたには既に問題を解決する力、目標を達成する力を持っているのですよ😊
あなたがもともと持っている素質や力、既にやっていることなどに目を向け、あなたなりの方法で、問題や課題に向かいます。

1. ミラクル・クエスチョン で、ゴールを導き出す
もしも奇跡が起こって、あなたの抱える問題がすべて解決したとしたら・・・
もしも奇跡が起こって、自分でも気づかないうちに目標が達成できていたとしたら・・・
・ あなたはその奇跡が起こったことをどんなことから気づきますか?
例) 『野球がもっと上手かったら良いな』と考える少年の場合
練習や試合などで良いプレーができた。結果が出せた。
具体的にはミスをしないとか、ミスをしてもカバーできるようになっている、とか。
それが当たり前にできるようになっている
・ 問題が解決すると(目標を達成できると)、あなたの何が変わりますか?
例) 実力が付く
・ 問題が解決すると(目標を達成できると)、周りはどう変わるでしょうか?
例) 俺に対する評価が上がる。
今はへた下手くそだと思われている(と自分は思っている)けど「上手くなったな」と言われる。
・ 『問題解決』『目標達成』をした先に、あなたはどうなりたいですか?
例) 野球を楽しみたい。試合に出て良いプレーがしたい
目指すところがあやふやなままだと・・・
今やっていることが本当に解決に向かっているのか🤔
何をどう頑張ったら良いのか🤔
考えても考えても前へ進めない状態が続いてしまいます。
これらの質問に答えていくことで、あなたの『問題』や『課題』がどうなると『解決』『達成』と言えるのかを確認でき、良い方向へ進んだ時の自分の姿をイメージしていただけたかと思います。
2. スケーリング・クエスチョン で、今の状況を把握する
・ 0~10の目盛りがあって、10が一番良い(悪い)としたら、今の状態はどのくらいですか?
例) 4点かな🤔
目標と現状が確認できると、そこにあるギャップが明確になります。
次はそのギャップを埋めていきますよ。
今の状態からいきなり満点を目指すのは難しいので、まず1点上がるような小さな行動から取り組んでいただきます。
・ もしも今よりもほんの少し悩みが軽くなって(あるいは目標に近づいて)、今の点数から1点アップしたとして、今と何が違うと思いますか?
例) ファインプレーはできなくても、飛んできたボールを当たり前に取って、そこそこヒットも打てる。
・ あなたはどんなことで1点上がってその点数になったと気づくのでしょう?
例) 守備範囲が広がって、前にできなかったことができるようになっている。ミスが減ったり。
・ それができるようになったことは、他にも嬉しい影響がありそうですよ😆
状況が少し変わるかもしれないし、あなたの自信につながるかもしれませんね。
もしそうなったとしたら、他にはどんな変化がありそうですか?
例) 嬉しくてモチベ(モチベーション)が上がる⤴
そうそう、その調子😆
では具体的に、どんな取り組みをするか、次の質問に答えながら考えていきましょう。
3. コーピング・クエスチョン で、問題を解決する糸口を見つける
・ ここ最近で、いつもなら問題が生じる場面なのに、あの時は問題が起きなかった(問題が軽かった)という場面はありませんでしたか?
もしくは、いつもできないことなのに、あの時は上手くいった!という場面はありませんでしたか?
例) ゲッツー(守備におけるプレイの名前)の練習の時に、スナップスロー(投げ方)が上手くいかないことが多いのに、たまたまできたことがあった。
・ そんなことが起きたのは、初めてですか?
例) 何度かある。
・ その日は何かいつもと違うことがありましたか?
例) ステップが良かった。
・ その出来事に関わった人はいましたか?
関わった人がいた場合、誰が・いつ・どのようにその出来事に関わったのでしょう?
例) いません(笑)
・ その出来事は、どのような場面で、どのようなきっかけで生じましたか?
例) 重心が良い感じだったので投げやすかった。
・ その時、いつもと違うことをしようとしたきっかけは何でしたか?
例) ゴロを取る前から「この距離だから(その投げ方で)投げよう」と決めていた。
・ そうしようと思った理由は何でしょう?
例) たまたま(笑)
『たまたまこうしたら上手くいった(笑)』案件を事細かに思い出して頂きました。
ではここで一つご提案。
この状況を、再現してみるのはいかがでしょう?
例) ゴロが来たら即座に「ボールを取る前からスナップスローで投げる」と決めて、重心の移動を意識したステップを心がける
意図的に同じ状態が作り出せるようになったら一歩前進です。
それができたら、また「上手くいった経験」の中から「いつもと少し違った行動」を探し出して、ひとつずつ検証していきます。
できるようになったら、さらにその先へ。
このようにして、ちょっとずつ、ちょっとずつストレスのない程度に行動を変えていきます。
『ちょっとずつ』でも積み重ねていくうちに大きな変化となります。
今すぐに思い浮かばなくても大丈夫👍
『問題に悩む中でもうまく対処できていること』は、これからだってきっとありますよ。
日常の中で「また起こったらいいな🌸」と思える出来事に目を向けましょう。
4. 変化・進歩探しをする
思いついたことは、ぜひ、忘れないうちに実行してくださいね。
そして、実際にやってみて、どんなだったかを検討します。
・ 今の点数はどのくらいですか?
・ どこか変化したことはありましたか? 気分はいかがですか?

ちょっとした変化の中から、上手くいった「要素」を見つけ出して意図的に繰り返し、一歩ずつ前へ、というのが『ソリューション・フォーカスト・アプローチ』です。
この方法において『偶然上手くいっちゃった😋』や『ラッキー♪』はとても大事なことですよ😊
見逃してしまわないように、しっかりとアンテナを張り巡らせましょう。
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