やる気を引き出す方法 その2
- 小林 紋子
- 2023年7月21日
- 読了時間: 8分
「ほんのちょっと休憩するつもりが、結局一日だらだらしてしまった」
「ダイエットしたいのになかなか続かない」
「勉強、やりたくないな~」
・・・等々
世の中は「やりたくないのに やらなければならないこと」や、
「自分のためにやりたい(やらなければ)!と思ってはいても、体が言うことを聞いてくれない」ことで溢れています。
では、想像してみてください。
自分自身を思いのままにコントロールできるようになったら・・・
それを実現できる方法があるとしたら・・・?
そのスキルを 手に入れたあなたは どんな姿になっているでしょう?
理想の姿を 手に入れたあなたは 次に どんなことがしたいですか?
今回は、やる気を引き出す方法 第2弾です。
ご紹介するのはこちら ⇩

第1弾で別の方法もご紹介していますので、併せてご覧いただけたら嬉しいです😆
全てやる必要はありませんヨ。
興味のあるものだけでも試してみてくださいね。
1. とりあえず始める
実は、人の脳には『やる気スイッチ』なるものが実際に存在すると言われています。
このスイッチの入れ方は、至って簡単😆
「やる気がなくてもとりあえず行動を起こすこと」デス。
一度作業を始めてしまえば、『やる気スイッチ』は勝手に入ります。
勉強やデスクワークなら「とりあえず机に向かう」、健康のために運動を始めたいと思ったら「とりあえず屈伸運動をしてみる」など何でも構いません。
簡単なことでいいのでそれに関わる何かをとりあえず始めます。
とりあえず机に向かってテキストを開けば、その流れでやり始めはしますよね。
そして、一旦作業を始めてしまうと、思いのほか集中できたりするもので、そのまま続けることもそう難しくありません。
皆さん、無意識にやっていると思うんですよね😆
例えば、「部屋を片付けているとき、たまたま目に留まったアルバムを見始めて止まらなくなってしまった(普段は見向きもしないのに🤣)」とか。
「見たいわけでもないテレビを見始めたら結局最後まで見てしまった」とか。
「何気なくSNSを見ていたらいつの間にか1時間経ってた😭」とかね。
この仕組みをざっくりお話ししますと・・・。
何らかの行動を起こすことで、中脳にある腹側被蓋野(ふくそくひがいや)という部分からドーパミンと呼ばれる物質が放出されます。
ドーパミンは神経伝達物質と言って、『やる気スイッチにつながっている電気コード』の中を通る〈電気〉のような役割を果たします。
このドーパミンが感情に関わる大脳辺縁系の隅々まで行き渡り、側坐核(報酬や快感、やる気などに関係)や、帯状回(行動に移す意欲に関係)、偏桃体(好き・嫌いなどの感情に関係)、海馬(感情に伴う記憶に関係)など様々な部位を突いて回るので「気持ちいい」とか「楽しい」という感情や、やる気のスイッチが入るというわけ。
何気なく始めたことに、つい夢中になってしまうのは、ドーパミンの仕業だったんですね~。
そんなわけで、ドーパミンは、集中力や幸福感、満足感といった快感情と関わりがある物質と言われています。
更に! あなたがその作業に熱中したり、「楽しい~♪」と感じている間にドーパミンはどんどん増え続け、ますます作業に没頭していくことになります。
この作用を利用しない手はないですよね👍
2. ご褒美でテンションを上げる
「とりあえず始めてはみたものの、やっぱりやる気が出ない」なんてこともあります。
腹側被蓋野(ふくそくひがいや)から伸びる、ドーパミンを主に分泌する神経系は、『欲求が満たされたとき』や、『欲求が満たされると期待できる時』などに活性化されるので、報酬系(A10神経)とも呼ばれてるのですが・・・。
実はこの報酬系、ちょっと気まぐれなところがあって、上手く働いてもらうには少しコツがいるんですね。

詳しく見ていきましょう。
① 取り組むことが『興味あること』『好きなこと』である
「わからない」「できない」「嫌だ」「つまらない」と感じてしまうと、とたんに報酬系は働かなくなり、モチベーションも下がってしまいます。
上手く報酬系をコントロールするコツは、とにかく思考をポジティブにすること☝️
今やらなければならないことに対してはこんな風に考えながら取り組んでみてください。
「それができるとどんなメリットがあるのか」
「これを乗り越えた先にどんないいことが待っているのか」
辛い事も、つまらない事も、決して意味のない、無駄なことではありませんから。
② ご褒美で釣る
報酬系だけに、ご褒美を実際に用意するとスイッチは入りやすくなります😆😆😆
例えば「給与アップが期待される仕事」、勉強なら「成績が良かったら欲しいものを買ってもらえる」など、ご褒美が待っていると頑張れたりしますよね。
「叱られたくないから頑張る!」という人も中にはいます。
ご褒美には、『金銭的な物質』や『食べ物』の他に、『承認』『評価』などもあります。
③ 自発的かつ積極的に情報を得ようとすること
ご褒美が『充実感』『達成感』『責任感』など自分の内面からくる欲求に関わるものになると、報酬系の活性は更にグレードアップします。
脳にとって何よりのご褒美は『自分で目標を立てて 実行⇒達成 する』こと。
目標を達成した時の『充実感』が脳を刺激し、理解力、判断力、思考力、記憶力がぐんと上がります。
④ ご褒美は小さいものが良い
実は、ご褒美は大きいものになると「報酬のためにやっている」ことに罪悪感や不快感を覚えてしまい、逆にモチベーションが上がらないこともわかっています。
「これができたらおやつ」「ここまでできるたらスマホを見ても良いことにする」などちょっとしたものでこまめに気分を上げるのがおススメです。
『達成感』にしても、目標があまり大きなものだと途中で挫折し、しょげてしまったりすると逆効果に。
小さくても簡単でも、実際に『達成』することに意味があるのです。
そのほか、「頑張っているね」「君の成功が目に見えるよ✨」など誰かに褒めてもらったり、自分を肯定する言葉をかけてもらったりするのも効果大です😊
⑤ 報酬系が活性化されるのは欲求が満たされた時よりも欲求が満たされると期待できるときである
細かいことを申し上げると、報酬系が働くのは、『達成感を得られた瞬間』より『達成感が得られそうな期待があるとき』だ、とも言われます。
仕事でも勉強でもゴールが見えてきて「あと少しっ!!」なんて思ってほっとした途端、急に能率が落ちたりすること、ありますよね。
「何かを買ってもらう」約束にしても、モチベーションを上げるためだからと、ご褒美を先にもらってしまうと、そこで満足してしまい、そのまま手が止まります🤣
脳が「終了」と判断すると報酬系が働かなってしまうからなんですね。
▶ 物質的なご褒美なら、手にするのは必ず目標が達成されてから
▶ 「達成感」をご褒美にするときは、「もう少しで終わるっ!!」と思いそうになったら「そうじゃない! ここからが本番だ!」と考えを上書きする。
これ、ちょっと大事です。
ドーパミンの生む刺激や快感を脳が記憶して、同じ刺激を求めてその行為を再び実行したいと思う意欲が生まれる・・・
このサイクルが出来上がったら占めたものですよ😁
物質的なご褒美はなくてもやる気が維持できます。
3. スタートをパターン化する
ところで、人間の脳には統一性・一貫性を求めようとする本能があります。
「いつも同じ」だと、脳がそのことに慣れてストレスに感じなくなる上に、深く考えなくてもできるので楽なんですね。
何かを始める前の“とりあえず”の動作をパターン化しておくのも良いですよ。
“とりあえず”の動作をいつも同じにしておくと、それが開始の合図にもなるので、『切り替えスイッチ』を手動で入れることができるようになります。
例えば勉強やデスクワークなら「机に向かう時間を決めておく」「始める前にコーヒーを飲む」など何でもOK。
これが身についてしまえば、やる気はあってもなくても習慣で取り掛かることができます。
嬉しいことに、統一性・一貫性を鍛えると、集中力が高まり、脳のパフォーマンスが上がるとも言われているんですよ😊
多くのスポーツ選手がルーティンを大事にしているのは、気持ちが落ち着くからであると同時に、意識しなくても良いパフォーマンスができるからです。
統一性・一貫性の鍛え方は、ひたすら繰り返し続けること!
目指すは「無意識でもできる」とか「やるのが当たり前で、やらないとむしろ気持ち悪い」くらいになるまで!
せっかくですから、何かを始める前の動作だけでなく、例えば「1時間ごとに休憩方々ストレッチを組み込んで、肩こりもついでに解消♪」「勉強、仕事の後には必ずご褒美💗」など、一連の動作をルーティンにしてみてはいかがでしょう?
部屋の温度や明るさ、モノの配置、BGMなどをいつも同じにしておくのも良いですね。
環境を整えておくことで、意識しなくても集中力を発揮しやすくなります。
もしも、毎日毎日同じことを繰り返すのに飽きてしまったり、マンネリ気味だと感じたりしてしまったら・・・
報酬系の働きはやっぱり鈍くなります。
そんなときは、どこかをちょっとだけ変えたりしながら続けてみてくださいね。

以上、やる気を引き出す方法 第2弾でした。
まとめてしまえば簡単な話「やる気が出ないからやらない」より、やる気はなくとも始めましょう!
さすればやる気は後からついてきます😆
コツは『時間や始める合図、流れを決めてルーティンにしてしまうこと』『ご褒美で釣ってテンションを上げること』
という内容のお話でした。
お試しください😌
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